(2015/3/29-15:02)
男子100メートルで追い風参考の9秒87をマークした桐生祥秀の一問一答は次の通り。
―率直な気持ちは。
追い風でも9秒台が初めて出たのでよかった。1着でゴールしたのは分かったので、タイムを見た。8カ月ぶりの100でしっかりと走って、追い風なのでベストぐらいは出るかと思ったが、9秒8台はけっこう良かったと思う。
―スタートの感覚は。
この冬にスタートの位置を変えたことがうまくはまった。苦手意識もなくなった。先生(土江コーチ)には30、50までをしっかりと言われて、しっかりいけた。50からはスピードが乗ったので、リラックスして走れた。3月でこれだけ、しかも久しぶり。その中ではけっこういいレースだった。
―9秒台の記録保持者を抑えて優勝。
どっちかというとそっちがうれしい。みんな追い風なのに、その中でしっかり走れた。タイムより大きいものをつかめた。海外でこういう選手と走って、1着というのは今までなかった。
―9秒台の要因は。
本当に50までうまくいった。スタートで少し抜けられたので、いつもと違った。海外ではいつも硬くなるので、それを防ごうとして(スピードを)上げようと思わなかったのがいい感じだった。
―中盤以降は。
後半はスピードをそのまま維持する感じで。いつもは足が回ったりしていたが、それが今回なかったので、冬の土台づくりがしっかりできたかなと。終わってから全然痛いところもない。その部分では体の成長はある。
―タイムを見てガッツポーズをしたのは。
やっぱり9秒台は追い風参考といえども、出したのは初めてなので。参考記録でも9秒台を体感できたという意味でのガッツポーズだった。
―オフのトレーニングの手応えは。
疲れも痛みもなくタイムも出ているので、冬季の成果は出ているかな。体の左右のバランスが良くなった。もともと左のキックが強く、左を軸にして走っていたが、腰とかにきていたので、ちょっと修正というか、右をもっと強くした。
―昨季はけがが多かったが。
もう全然。痛みがないというのはけっこう大きい。去年はけがばっかりしていたので。次は織田記念で、1カ月近く空くので、しっかりこのレースを踏まえて、しっかり走りたい。期待もされると思う。タイムも出やすいし。
[時事通信社]