(2015/5/14-19:34)
走るたびに9秒台への期待の視線が注がれる桐生。100メートル予選を無難に10秒33で走り終え、「省エネというか、疲れを残さないように」と涼しい顔で振り返った。
中盤に差し掛かる頃に抜け出し、「30、40メートルぐらいでいけると思った」。ピッチを最大限に上げることなくゴール。4月の織田記念は上体が浮く悪い癖が出たが、この日はスムーズな走りができたことを確認した。
織田記念ではケンブリッジ(日大)に敗れ、「リベンジを考えている」と闘争心を燃やす。記録としては世界選手権(8月、北京)の参加標準記録10秒16のクリアが最低限の目標。集中力が高まる準決勝以降にどこまでタイムを伸ばせるか興味深い。
3月にテキサス・リレー(米国)で追い風3.3メートルの参考記録ながら、9秒87で優勝。今月2日の世界リレー(バハマ)では400メートルリレーで3位に食い込んだ。桐生は「国内が駄目で海外がいいみたいな感じ。国内でもタイトルを取らないと」。冗談を交えながらも意気込んだ。
[時事通信社]